ニシアフリカトカゲモドキ(Fat Tailed Gecko)って、どんなモルフがいるか分かりづらいんですよね。
それに、遺伝が優性(顕性遺伝)だったり劣性(潜性遺伝)だったり、共優性だったりよくわかりません。
そこで、なんだかんだ500匹以上のニシアフをみてきたと思う私が、ニシアフリカトカゲモドキのモルフについて紹介していこうかと思います。
込み入った背景とかも書いてますがモルフだけみたいって方は、画像だけ飛ばして見てみて下さい。
動画で見たい方はこちらから↓
ニシアフリカトカゲモドキのモルフについて
画像で紹介していく前に、ニシアフリカトカゲモドキのモルフについて軽く知っておいてほしいことがあります。
それは、ニシアフのモルフには
- 柄・模様
- 色
の2つのタイプがあるってことです。
例をあげるとストライプは柄・模様のモルフで、アルビノは色のモルフになります。
しかも、この2つモルフが重なると、コンボモルフ(ダブルモルフ)という2つのモルフをかけ合わせた子になります。有名なホワイトアウトオレオなどがコンボモルフにあたります。
これを間違えてると、モルフがわかりづらくなるので知っといてくださいね。
ノーマル(バンド、バンデッド)
まずは、1番多いノーマルからから見ていきましょう。
色は、薄いほうが黄土色のような色で、濃い色が焦げ茶色のような色です。
模様は、頭と腕まわり、腰回りに濃いバンド模様が入るバンド模様です。バンド模様はバンデッドと言われます。
この色と模様のニシアフリカトカゲモドキがノーマルです。
柄のモルフ
つぎは、いろいろな柄のモルフを見てみましょう。
アベラント/ジャングル
まずは、バンドの柄がみだれているアベラントです。バンド模様が繋がっていなかったり、腹側の模様が2つや3つに分かれているこの事を言います。
遺伝としては、多因性遺伝(ポリジェネティックPolygenetic)とされています。
この子の尻尾は、一度切れちゃって再生しているのでまるっとしてます。ジャングルは、アベラントとちょっと表現が違っていて、模様が繋がったりしています。
アベラントとジャングルは区別なく売られていることも多いです。
ストライプ
ストライプは、体の真ん中に白い線が入っているモルフです。
遺伝としては、正確な情報はわかりませんが優性遺伝(顕性遺伝)とされています。
この写真の子は、アルビノストライプです。下で説明するアルビノが入っているので色が違ってます。
ノーマルストライプの写真が手に入ったらあげ直しますね。
ズールー
ズールーは、模様が乱れて矢じりのような形になっています。
遺伝としては、劣勢遺伝(Recessiveリセッシブ)とされています。
ちなみに、ズールーってのは西アフリカに住んでいるズールー族という部族が製作するビーズ織の柄に似たような柄のことらしいです。
ちなみに、ズールー織りはこんな感じです↓。
言われたら、あ〜なるほどねって感じですね。
スティンガー/ゼロ
スティンガーとゼロの写真がいまはないので、これから入手したらあげていきますね。
スティンガー
バンドが尖っていてひし形のようになっているモルフです。
スティンガーは、蜂を意味していて蜂の針がイメージされています。
共優性遺伝(不完全優勢遺伝)と言われています。
ゼロ
スティンガー+ストライプがゼロです。
こちらも共優性遺伝(不完全優勢遺伝)と言われています。
スティンガーとゼロにはスーパー体と呼ばれる、スーパースティンガー、スーパーゼロがいます。この2つはどちらも、スティンガーとスティンガーをかけた場合や、ゼロとゼロをかけた場合に生まれてくる子です。スティンガーとゼロが共優性遺伝のため、レオパのマックスノー✕マックスノーでスーパーマックスノーのように、スーパー体が生まれてきます。
見た目は、次で紹介するパターンレストほぼ一緒です。遺伝のことが分からなければほとんど見分けられません。
パターンレス
最後の柄のモルフがこちらです。名前の通り、柄がないモルフです。
遺伝的には劣勢遺伝とされています。
実はニシアフの体の色は、温度や湿度、気分?床材の色などでかなり変わります。なので、同じ子でも上と下のように色が違ってきます。
同じモルフでも、温度などでかなり変わってくるので、お迎えする際は注意してくださいね。
色のモルフ
それでは、次は色のモルフを見ていきましょう。
ホワイトアウト
まずはホワイトアウトです。白くなるモルフですね。
遺伝的には共有性遺伝です。そのため、ホワイトアウトの子と他の子をかけ合わせると、1/2の確率でホワイトアウトの子が生まれます。ただし、ホワイトアウト✕ホワイトアウトでスーパー体になってしまうと致死性の遺伝となってしまいますので、注意して下さい。
ホワイトアウトには、ハイホワイトアウトとローグレードホワイトアウトという茶色が強い子がいます。
下の画像の左の子がハイホワイトアウト、右の子がローグレードホワイトアウトとなります。
ここまで違うと、他のモルフって言われても納得しちゃいますね。
オレオ
次はオレオです。
オレオは薄い所の色が白く抜けている子をいいます。
遺伝的には劣勢遺伝とされています。
白というより灰色に抜ける感じで、温度が低くなると黒くなってきます。ニシアフのなかでも、人気が高いモルフです。
アルビノ
他のモルフと違って、色が鮮やかになるモルフです。
遺伝的には劣勢遺伝とされています。
アルビノは、体の色によって言い方が違っていて
- 赤い子:アプリコットアルビノ
- 赤い子:ブラッドタンジェリンアルビノ
- オレンジの子:タンジェリンアルビノ
- 黄色の子:アルビノ
って感じで呼び方が変わっていることがあります。
もしアルビノをお迎えしたい方は、ショップで呼ばれてるモルフの名前を見て購入せず、自分で色を確認してからお迎えして下さいね。
※アルビノは他のモルフと掛け合わせると、致死性遺伝になることが多いです。最近ホワイトアウトとの掛け合わせでホワイトアウトアルビノが出てきていますが、これもなにか条件があるようです。
キャラメルアルビノ
もう一つのアルビノ、キャラメルアルビノです。
遺伝的には劣勢遺伝とされています。
このキャラメルアルビノは、他のモルフと掛け合わせても致死性の遺伝にはなりません。
もし繁殖目的の方は、キャラメルアルビノのほうが安心できます。
ゴースト
ゴーストは、色が薄くなるモルフです。色が常に抜けていて、脱皮前のような色になります。
遺伝的には劣勢遺伝とされています。
この写真の子はホワイトアウトが入っているゴーストです。
ホワイトアウトが入っているのでちょっと分かりづらいですが、黒いところの色がかなり抜けてますね。
コンボモルフ
次は、ニシアフリカトカゲモドキのコンボモルフを見ていきましょう。
コンボモルフとは、ホワイトアウト✕オレオのように、2つのモルフがかけ合わさっているモルフです。
単一モルフより珍しくなっています。
ホワイトアウトオレオ
ホワイトアウトとオレオの2つがかけ合わさったモルフです。
白いホワイトアウトと、色が抜けるオレオがかけ合わさっているので、きっぱりと白黒になる子が多いのがこのホワイトアウトオレオです。
ニシアフのなかで1番人気が高いモルフです。
ホワイトアウトズールー
ホワイトアウトとズールーがかけ合わさったモルフです。
ホワイトアウトとストライプ以外の柄モルフが絡むと、すごく乱れます。
そのため、ズールー模様がかなり崩れちゃってます。
多因性遺伝について
最後に、多因性遺伝(ポリジェネティック)について紹介しておきます。
多因性遺伝とは、要するに普通の遺伝です。
人間と同じように、目が大きい人から目が大きい子がうまれたり、黒髪の人から黒髪の子が生まれる。そんな遺伝の形質です。
モルフとしては、名前がない子が多かったり、名前はあっても人によって基準が違ったりします。
上で少し話したアルビノの名前が違うのが、このポリジェネティックですね。
ちなみに、ノーマルでも下の子のように赤さを際立たせるような子を生み出すこともできます。これは、選別交配という方法を使って、赤い子と赤い子をかけて、より赤い子を生み出す。
そんなことを繰り返します。
なので、もしこういう子がほしいということがあれば、既に選別交配されている子から選んだほうがいいかもしれません。
まとめ
ということで、今回はニシアフリカトカゲモドキのモルフ紹介でした。
サクッと作ってみたので、もし違うって所があればぜひ教えてもらえると嬉しいです。これから追記、修正をかけながら完成させていきますので。
また、コンボモルフ・ダブルモルフ(2種類)の他にも、さらにトリプルモルフ(3種類)、クアッドモルフ(4種類)かけ合わさった子なども出てきています。
ここまでくるともう深すぎなので、海外のサイトでも見てみて下さい。
シングルモルフやダブルモルフまでなら、国内でも入手できます。
モルフの違いは動画のほうが見やすいと思いますので、ぜひ見てみて下さい。
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